市指定文化財 三輪神社
昭和42年2月1日 指定
三輪神社は久寿年間(約810年前)に、大和の国三輪村の三輪神社をこの地にお迎えしたものと伝えられ、宮川茅野・西茅野両区の 産土神 である。祭神は大国主命・稲御魂(うがみたま)命・櫛玉命である。
本殿は文化元年(1804)3月に 矢崎玖右衛門 により建築され、拝殿は文政3年(1820)に建築されたが、明治41年に改築している。
本殿の彫刻は、大隅流の流れをくむ矢崎玖右衛門の代表作である。江戸時代の建築の、彫刻に技巧をこらした傾向がよく現われている。題材はすべて中国の歴史物語にとり、北面には「蜀の三傑桃園に義を結ぶ」の図、東面は「黄石公張良に兵書を授くる」の図、南面は「玄徳赤兎馬に鞭打って澤渓を越ゆる」の図である。欅を材として、半肉彫で、空間構成もよくととのい、香高い芸術作品である。
昭和55年1月
茅野市教育委員会