大田区文化財
旧中原街道
中原街道は、江戸から相州の平塚中原に通じる道で、中原往還、相州街道とも呼ばれた。また中原産の食酢を江戸に運ぶ運送路として利用されたため、御酢街道とも呼ばれた。
すでに近世以前に存在し、徳川家康 が江戸に入国した際に利用され、その後、部分改修されて造成された道である。
江戸初期には、参勤交代 の道としても利用されたが、公用交通のための東海道 が整備されると、脇往還として江戸への物資の流通や将軍の鷹狩りなどにもしばしば利用された。また平塚からは東海道 よりも短距離であったため、急ぎの旅人たちに近道として好まれたという。
中原街道の旧道の様子を残しているのは、区内ではこの付近だけである。
昭和49年2月2日指定
大田区教育委員会