ocr-generated 東照公遺訓 神 由 来」
「この東照公遺訓碑は、額田郡岩津町奥殿(岡
崎市奥殿町)出身の加藤賢治郎翁が岡崎市へ寄
贈されたものである。
「翁は、岡崎銀行(東海銀行の前身)を創立し、
長く同行頭取、相談役として金融界に尽力され
たのをはじめ、岡崎商工会議所会頭として、本
市の経済界の発展に寄与され、昭和十八年三月
九十八歳の天寿を全うされた。
一翁は、終生、徳川家康公の遺訓を座右の銘と
され、これを後世の市民の教化育成に資するた
め、家康公研究者柴田顕正氏と相図り、この実
現の為に時の小瀧市長の賛意を得て建立に割っ
た。
碑文の文字は田安家徳川達孝氏に、愛石は万
年の亀を据え、碑顕には電城を象徴する 電を
配し、制作施工は岡崎石工研究所長池上年氏に
委ねられた。
碑裏面には、昭和十一年四月十六日建立との
み刻み、寄贈者名は鶏の意志により省略された
ままであるが、本年は、進制碑が建立されて
十年、また、岡崎市制七十周年の記念すべき年
にあたり、記念事業の一環として、この遺訓碑
建立の由来を記し、あわせて加藤九十八籍を顕
影する次第である。
昭和六十一年十二月二十六日
岡崎市長 中根