ocr-generated 春 慶寺
鬼平情景
元和元(一六一五)年、真如院日理
上人によって浅草森田町に創建され、
寛文七(一六六七)年に本所押上村に
移転してきました。江戸時代から押上
の普賢様と親しまれ、多くの参拝客で
賑わっています。
鬼平犯科帳では平蔵の剣友、岸井左
馬之助の寄宿先として多くの作品に登
場します。なかでも「明神の次郎吉」は、
春慶寺が主な舞台になっていて、寺域
や押上周辺の当時の様子が描かれてい
ます。左馬之助が盗人の次郎吉を荷車
に乗せ、蛍が飛んでいる横川沿いの道
を五鉄に向かい、もてなす下りは実に
微笑ましい情景です。
その左馬之助を何度も演じた俳優・
江守徹の揮毫に
よる石碑が平成
十五年に建てら
れています。
赚別嘉湖「押上村行兼
要田区