ocr-generated 浦和区文化の小径
寅薬師堂
寅薬師の由来は、徳川広忠が鳳来寺(愛知県) 本尊
の薬師如来に祈願したところ、天文十一年(一五四二)
寅年、寅刻に家康が生まれ、同時に寺の薬師堂から
寅神(真達羅大将)が忽然と消えたという伝説から、
鳳来寺本尊を「寅薬師」と呼んだといわれています。
子授け、安産の仏として信仰されています。
ここ寅薬師堂は、高野家先祖の重兵衛が江戸時代
初期に高野山からお招きし、御倉山にお堂を建て祀
りましたが、昭和初期の耕地整理で岸町六間道路の
用地となり、この場所へ移転しました。
薬師如来は、病気を治癒し、延命・長寿に導く仏
「にほんリ
でもありますが、『日本霊異記』に、盲目の女性が
薬師如来に願掛けをし、目が見えるようになる逸話
があることからも、寅薬師は特に目の病を治す仏と
して信仰されました。
石柱の御詠歌には「あさぼらけ とらのかしらに
ゆめさめて るりのひざしをみるぞうれしき」と
あります。またここは、足立十二薬師の十一番札所
でもあり、寅年には御開帳されます。
平成二十四年
浦和区文化の小径づくり推進委員会