ocr-generated しぶかわ はるみ はか
品川区指定史跡
渋川春海墓
所在
指定
北品川四丁目十一番 東海寺大山墓地
昭和五十三年十一月二十二日(第六号)
ところ
渋川春海は、寛永十六年(一六三九)に京都で生れ、
十四歳で父の跡をついで幕府の基所となり安井算哲
(二代)と称した。囲碁の研鏡の一方で天文・数学・
暦学を学び暦学者となった。
その頃、日本では中国の明暦を使っていたが、
二日の誤差があったので、春海はみずから計算して
新しい暦を作った。これが真享元年(一六八四)に官暦
となり翌年から用いられ、貞享暦として後の太陰暦
の基本となったのである。
貞享暦は日本人の手で作られた初めての和暦であ
り、春海はこの功によって、幕府最初の天文方に任
ぜられ、本所(墨田区)に、宅地を拝領した。春海は、
屋敷内に司天台(天文台)を設けて天体の観測にあた
った。これが江戸で最初の天文台である。
春海は正徳五年(一七一五)十月六日に七十七歳で
亡くなり、この地に葬られた。
平成十九年三月一日
品川区教育委員会