新宿区指定有形文化財 建造物 幸国寺(こうこくじ)の山門(さんもん)
所在地 新宿区原町二丁目20番地
指定年月日 平成24年5月2日
日蓮宗 幸国寺 の 山門 で、向かって右側脇に 番所 が併設された形式等から、 江戸時代 後期の建築と推定される。形式は棟門(腕木門)で、切妻造・桟瓦葺である。背面には控柱が建ち、主柱と貫でつながれており、番所と袖壁が付属する。全体的に雄大・素朴な作りであり、装飾的な要素はほとんど見られないが、番所には繊細な彫物による装飾が見られる。
この山門は、幕末から明治時代に檀家の 長嶋三郎兵衛 の寄付を得て移築されており、長嶋家では大名屋敷家の門を移築したと伝えられている。かつての幸国寺の門前町は、その後 原町 となり、現在も町名として残っているが、この山門は、門前町を含めた当時の面影を伝える数少ない建築であり、また、区内でも希少な江戸時代の建造物として重要である。
平成24年6月
新宿区教育委員会